「個人事業税」は、個人が行う物品販売業、不動産貸付業、駐車場業など、地方税法で定められた事業が対象とされます。「個人事業税」は、その年度の初日、つまり4月1日の属する年の、前年中における個人事業の所得をもとに課税されます。

「個人事業税」は、個人が行う事業に対して都道府県が課税する地方税です。アパート経営もその対象になりますが、アパート経営に対する地方税の扱いが、平成13年度より改正されることになりました。そこで今回は、アパート経営にまつわる個人事業税について、要点を解説します。なお、詳しくは、お近くの県税事務所にお確かめください。
「個人事業税」は、個人が行う物品販売業、不動産貸付業、駐車場業など、地方税法で定められた事業が対象とされます。「個人事業税」は、その年度の初日、つまり4月1日の属する年の、前年中における個人事業の所得をもとに課税されます。
地方税法は、事業税を課税する事業として次のような区分を規定しています。
第一種事業 物品販売業、不動産貸付業、駐車場業など37業種
第二種事業 畜産業など3業種
第三種事業 医業、歯科医業、公認会計士業など31業種
また、適用される税率はそれぞれから第一種から順に5%,3%,5%となっています。したがってアパート経営は5%が適用されます。
課税標準とは、税率を乗じて具体的に税額を計算する対象となる金額のことです。その計算方式は、所得税法の不動産所得の計算式と原則として同じです。
つまり、所得税法での不動産取得は
総収入金額 - 必要経費
ですが、事業税の不動産取得は
総収入金額 - 必要経費 - 事業税主控除
とされています。
この計算式からおわかりのように事業税の場合は、所得税法に比べて”事業主控除”(290万円です)がさらに控除されますが、年の途中からアパート経営始めた場合は月割り計算されます。
たとえば、5月25日からアパート経営を始めたら7ヶ月と6日あるわけですが、1月未満が生じたときは次のように切り上げることになっています。
2,900,000 × 8 / 12 = 1,933,333円
後述のように、アパートなどの不動産貸付業がすべて事業税が課税される訳ではありませんが、仮に課税対象となるにしても事業主控除が290万円ありますので、不動産所得がそれ以下であれば課税されないことになります。すなわち、所得税となるものは、事業主控除のほかに青色申告特別控除があります。すなわち、所得税法では青色申告特別控除を必要経費に含めることが出来ますが、事業税では認められません。
所得税法もそうですが、アパートなどの不動産貸付業の実態は、単なる不動産の貸付にすぎませんので”事業”という言葉になじみません。そのため、一定規模以上の不動産貸付業に限って事業税を課税することとしています。東京都における不動産貸付業、駐車場業の”専業”としての認定基準はつぎのとおりです。
1.建物
イ.住宅
a.一戸建て 10棟以上
b.上記以外 10室以上(平成12年度までは15以上)
(注)この改正は東京都だけでなく千葉県、埼玉県、神奈川県にも適用されます。
これ以外の県については近くの県税事務所にお確かめください。
ロ.住宅以外
c.一戸建て 5棟以上
d.上記以外
2.土地
e.住宅用 契約件数10以上又は貸付総面積が2000㎡以上
f.住宅用以外 契約件数10以上
3.上記1.~6.を併せて貸付けている場合
各種の貸付け総件数が10以上
4.上記以外に貸付規模等から見て不動産貸付業と認定される場合
g.土地を除く貸付不動産の総面積が600㎡以上であり、かつ、その賃貸収入が年1000万円以上の場合
h.ゴルフ練習場、映画館などの競技、遊技、娯楽、集会等のために基本的設備を施した不動産の貸付け
(注)東京都以外の県における上記c及びdの扱いについてはお近くの県税事務所にお確かめください。
<<駐車場業>>
1.建築物である駐車場
駐車台数は問わない
2.上記以外の駐車場
駐車可能台数が10台以上
事業税の申告義務があっても、前年の所得税について確定申告を行っている場合は、この所得税の申告書が提出された日に、個人事業税の申告がされたものとみなす、とされています。
したがって、一般的には、あらためて事業税の申告をする必要はありません。そのため、上記III課税標準で述べた所得税法と異なる青色申告特別控除額など(ただし事業主控除を除く)を、所得税の確定申告書の所定の欄に記載しなければなりません。